2022/03/11 20:14
3月になり、花咲くの季節になりました。近所では梅がきれいに咲いています。良い季節です。
さて、今日は茶筒についてお話ししようと思います。
お茶は品種や産地などで味の違いを楽しまれている方は多いと思いますが、
実は!保存する容器によっても味の違いを楽しめるのです!!
(まじかよって思ったあなた、前々回ブログも見てみてください。
→お茶の本「山上宗二記(やまのうえのそうじき)」https://kudoan.base.shop/blog/2022/02/22/211459)
その保存容器は茶筒と呼ばれるものです。
茶筒の写真↓いろいろな素材があります。
このブログを読んで、たった1人にでもその面白さが伝われば、私、お涙ほろほろです。
さて、茶筒は大きく分けて2種類あります。
①木でできている・・・桐、ケヤキなど
木でできているものに保存すると、”木っぽさ”が味や香りに出ます。
桐であれば、”桐っぽさ”、ケヤキであれば、”ケヤキっぽさ”です。
・・・・・え?よく分からない?
強いて言えば、”より自然な味わいになる”と思います。
お茶は元々、木々に囲まれて育っています。
木でできた茶筒の中に入ることは、お茶も昔を思い出して嬉しいんです、きっと。
加えて、茶も木も呼吸すると言われています。密閉されているよりも、木の呼吸とともにある方が、お茶ものびのびできて良いのかもしれません。
②金属でできている・・・錫(すず)、銅など
金属製の茶筒に入れると、味に金属っぽさがでる、、、、なんてことはありません。
実は金属に入れると、お茶の香りや味に干渉することはほぼなく、そのままにキープしてくれます。
「じゃあ、買った袋のままでいいじゃん」と思ったあなた、、、そんなことありません!
アルミ等の袋は香りや味に無干渉ではなく、実はアルミっぽいお茶になっています。
金属製の茶筒にいれることでこの”アルミっぽさ”をなくしてくれます。
そうすることで、お茶の持つ本来の味や香りを引き出してくれるのです。
特に茶の味を引き出してくれるのは錫です。銅は僅かに味が丸くなるような感じがあります。
茶農家の思いをそのまま味わいたい!という方は錫が良いかもしれません。
ちなみに、お茶を茶筒に移してから味が変化するのに、一週間から一か月ほどかかります。気長にお待ちください。
最後に、空洞庵では現在桜の木の茶筒を製作中です。令和3年の秋に桜の木を伐採しました。
現在乾燥中で、この工程に3~5年かかります。
発売できるのはまだまだ先になりそうですが、桜の茶筒、どんな味わいになるか、今からとっても楽しみですね!
この桜の木は、「風通しが悪いから」といって切られてしまったものです。勿体ないので茶筒にさせていただくことにしました。
※ちなみに香りや味の感想は個人的なものです。ここに書いてあることが絶対ではありません。
※保存比べに使用したお茶は、農薬・化学肥料不使用のお茶です。